« 正常性バイアス | トップページ | 山に登る »

2018年7月22日 (日)

もうひとつ、バイアス(偏り)の話

 小学1年生の時のある出来事が記憶の中にある。ある日、間もなく休み時間も終わりになりそうな時にヘリコプターが飛んできて宣伝ビラをまいた。舞っているビラを拾いたくて、大勢の友達と校門を出てすぐ近くの土手まで走っていった。宝物をいっぱい見つけ、喜び勇んで戻ってきたら、鬼のような形相の先生が教室で待ち構えていた。なぜその記憶が残っているのかは不明だが、「奈落の底に落とされた」初めての経験だったからかもしれない。あの時なぜ決まりを破ってまで拾いに行ったのだろう。群集心理なのかもしれないが、校則を守ることよりも他の友達と一緒に行動することを選択したからなのではないか。これも実はバイアスと呼ばれる心理状況の一種で「多数派同調バイアス」と呼ばれるものであろう。
 「まだ大丈夫」と自分を思い込ませようとする「正常性バイアス」のことを先週記した。「多数派同調バイアス」も自分以外に大勢の人がいる時に生まれるもので、取りあえず周りに合わせようとする心理状態のことである。2003年2月、韓国の地下鉄で火災が発生し200人の命が奪われる大惨事が起こった。この時に、乗客の奇妙な姿が写真で報道された。車内に煙が充満しているにもかかわらず、乗客は平然と座ったままなのである。窓を割ってでも逃げるのが最善の筈だが、「隣りの人も座っているので、まだ大丈夫」という心理状態に陥ったからではないかと言われている。だからといって「正常性・多数派同調性バイアス」が働くということが、必ずしも悪い事態だというのではない。異常事態に接した時に、それを理性が抑えようとすることは、時には必要なことだからである。(参考HP:株式投資と心理学等)とはいえ私の幼い頃の記憶は、私の心理が「友達と同じ行動を取ることが最善」と判断した結果「鬼の形相を招く」という最悪の選択だったことは間違いない。
 イエスは12人を弟子とし、その他にも72人を任命し二人ずつ宣教のために派遣した。」(ルカ10:1等)「収穫は多いが、働き手が少ない。」からであった。宣教開始の困難な時に、それでも72人(+12人)が集まることで、力を与えられたに違いない。人間を創られた神様だから、「多数派同調バイアス」という心理が働いてくれることをご存知だったのかもしれない。
 主の日、共に集うことで、私たちは神に同調するバイアスを育てているのかも!

« 正常性バイアス | トップページ | 山に登る »

真間川のほとりで」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 正常性バイアス | トップページ | 山に登る »