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2016年10月 9日 (日)

オートファジー

 今年のノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅氏の研究内容は「オートファジー」であった。自分(オート)を食べる(ファジー)というギリシャ語で「自食作用」と言われる。「人体に数十兆個あると言われる細胞のひとつひとつで、古くなったタンパク質や異物などのゴミが集められ膜につつまれる。するとそこに分解する酵素が働きアミノ酸にしてくれる。分解してできたアミノ酸は細胞内のタンパク質を合成するための栄養として再利用される。タンパク質は重要な栄養素で、血液や筋肉を作り生命維持のためには欠かせない栄養素であるが、古くなったタンパク質を良質のタンパク質にするリサイクルシステムがオートファジーということになる。」この機能が働いているので新生児は母乳を上手に吸えるまで生命を維持でき、遭難した時などに満足に食べ物がなくても生還を可能にするのだという。オートファジーはがんや神経疾患にも関係していると考えられているので、この機能の研究が進めば様々な症状の病が改善されるだろうと期待されているという。
 オートファジーのことをもっと簡単に言えば、「古くなったものを捨てずに、新しくしてくれる働き」ということになる。そういえば核燃料をリサイクルして使い続けることを目指した政策に似ている気がする。ただしその政策から生み出された高速増殖炉「もんじゅ」は、既に約一兆円一千億を使いながら廃炉する方向だという。廃炉にも3000億かかるというのだから膨大な無駄であった訳だが、核という制御不可能な資源を人間の手で自由に操ろうとしたことの「成れの果て」としか思えない。
 「あなたの信仰があなたを救った」(マルコ5:34等)と癒された人々にイエスは語られたが、「信仰」は神が与えてくださったものであり、その「信仰」に拠り頼む時に「信仰」そのものが働いて、傷つき疲れた体と心を癒し、新たにしてくれるのだと理解することができる。これこそまさに「オートファジー」であって、信仰が疲れた私たちを元気にしてくれる理由が分かる。逆に言えば、「オートファジー」で支えられている私たちの身体には、酵素の役割を果たす「信仰」が必要なのだと教えられた気がする。「神の神秘」の一つを教えていただいたような気がしてならない。

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