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2016年2月21日 (日)

備える

 クリスマスは教会の聖壇にツリーを飾る。市川教会では私が赴任する前から生のモミの木を使ってきた。クリスマスの期間を過ぎるとモミの木は教会の庭の片隅に置かれ冬を待つ。何事もなく次のクリスマスを迎えられれば良いのだが、風にあおられて年に何度か倒れてしまう。その度に鉢に埋め直し、クリスマスを待つということの繰り返しであったが、今年は庭に戻して早々に倒れてしまった。直ぐに埋め戻したのだが、根が浅かったのか少しの風で倒れるようになってしまった。「これは深く埋めなければダメだ」と鉢の中の土を出し始めたら・・・出てくる出てくる蝉の幼虫が!!丸々と太った幼虫、小さくて色も黄色ではなく灰色の幼虫も。兎に角眠りを妨げられた幼虫を戻してあげなければと、慌てて木の根を入れ幼虫と共に土を押し込んだ。
 モミが倒れるほどの風の通り道の場所に置いていた精で、蝉が棲家になりそうな木と判断して卵を産み付けていったのかもしれない。卵から孵化した幼虫は直ぐに地面に潜り、木の根から樹液を吸って成長していき、6年ほどたって地面からはい出てて「蝉」として一週間の地上での日々を過ごして死んでいく。地上の一週間をとらえて「短い一生」と言うこともできるが、地面の下での約6年も蝉の一生。そう考えると「蝉の一生は昆虫の中では一番長い」となるのではないか。
 「わたしはあなたを母の胎内に造る前からあなたを知っていた。母の胎から生まれる前にわたしはあなたを聖別し、諸国民の預言者として立てた。」(エレミヤ1:5)神様は私たちが気付かない前から、私たちを知り備えてくださっている。知らずにいようと忘れていようと、更には地上に存在しない時からも神は私たちに目を留め備えの時にしてくださったのだと、土の中でひたすら地上での日々を待つ蝉の幼虫が教えてくれている。
 モミの木の幼虫たちが成虫になるまであと4~5年だろう。それまでは枯らさないように、倒れないように気を付けてやらなければと思う。そして会堂で讃美歌を聞いて育った蝉の幼虫は、もしかしたら「ジーンジーン、ミーンミーン」ではなく、「メリークリスマス」と鳴いてくれる…ことはないか!

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