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2015年8月16日 (日)

あれから

 あれから1年11か月、川内原発が再稼働された。2013年9月に福井県の大飯原発4号機が停止し、原発からの送電なしに電気が供給されてきた。今年は異常と思えるほどの暑さが続いているが、原発が稼働していた時よりも不安なく過ごせているという現実がある。そんなさ中、再稼働ということが必要なのかどうかが問われることなく、電力会社の事情のみで決められている気がするが、それで良いのだろうか。
 あれから30年、520名の命が一瞬に奪われた日航機墜落事故の犠牲者を追悼する式典が、今年も行われた。日航機事故以外の被害者も集う追悼式には、航空業界での働きを目指す若者たちも訪れ、空の安全、事故のない社会への思いを馳せておれられた。事故を検証し原因が究明し尽くされ、「多くの犠牲者の尊い命によって、あれからずっと大事故が起きていない」と毎年報告できることを、ご遺族の方々は願っておられることだろう。
 あれから70年、我が国だけでも300万人以上の死者を出した戦争が終わり、唯一の被爆国として、そして近隣諸国に多大な被害を与えた加害国として、自衛のための戦力は保持するものの攻撃のための戦力を保持せず、他国に武力を派遣することもせず平和を守る道を歩んできた。保守系の議員の中からは「いつまで日本は謝罪し続けるのか」という声も聞こえるが、それは私たちが決めることではなく、被害者(国)から「もう十分だ」と言ってもらえて初めて謝罪の言葉が消えるのでなければならない。あの時に成年であった人々の多くは他界され、戦争の記憶を刻んでおられる方々も少なくなってきた。戦争体験を有する人は、やがて確実にいなくなる。だからこそ「あれから〇〇年」と言い続けることで、悲惨な戦争を思い起こし、平和への誓いを再確認し続けられると思えてならない。
 ルーテル教会は間もなく宗教改革500周年を迎える。カテキズムが再販され、様々な記念行事も計画されている。大きな節目に出会えるのは幸いなことである。しかし、私たちキリスト者は「キリストの十字架と復活、あれから〇〇年」と、世の終わりまで数え続けていくに違いない。

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